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2022-05-20 (Fri)
坂上本、ブログ貼り付け用

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| 昆虫:進化と適応 | COM(0) | | TB(-) |
2022-11-25 (Fri)
先日(11月17日)千葉県富津市と鋸南町に跨る鋸山(329m)の山頂駅(262m)をロープウェイで訪れ、そこから見える関東・東海の個性的な地形や東京湾岸の工業地帯などからなる風景を撮影することができました(前回記事参照)。

今回記事では、それら風景写真に写り込んだ山・岬・建造物の名前をGoogleEarthや地理院地図を参考に調べた結果をご紹介します。


岩壁を連ねる鋸山

写真1は、12時40分前後に出発の上りロープウエイのゴンドラ内から窓越しに撮影した鋸山北斜面で、左端に山頂も写っています。

鋸山(ロープウェイ・ゴンドラより)
写真1 鋸山北斜面(ロープウェイ・ゴンドラ内から)(画像はクリックで拡大します)

山頂駅の屋上とそこに続く稜線上の1ピークは展望台になっていて、以下の写真(コントラスト未調整または微調整)はすべてそこから撮影されたもので、写真1写真7を除いては前回記事に掲載済みです。

そして各写真のすぐ下に貼り付けたコントラストを強調(正確には極端に暗く、そして濃くして、更にシャープさをアップ)したものに、判定した山や岬、あるいは建造物の名前を書き込んだものです。


鋸山から見える山や岬、建造物の名前調べの結果

以下、鋸山山頂駅展望台からの360度(実際は330度くらい)の風景パノラマをカメラの1コマ1コマに分けて収めたもの(A)を北から順に半時計回りの順に並べ、それに私がGoogleEarthの3D航空写真の視認ポイントと視野を自在に変更し、地理院地図と照らし合わせながら判定した、山・岬建造物の名前を書き込んだ同一写真(ただし、コントラスト強調)Bを添えます。

鋸山から北を望む
写真2A 鋸山山頂駅展望台から北を望む(富津岬、川崎方面) 
 鋸山から富津岬、川崎方面)
写真2B 鋸山山頂駅展望台から北を望む(富津岬、川崎方面) (岬名等入り)

写真2では、右(東)から東京湾に犀の角のように突き出す富津岬とその付け根のすぐ向こう側に富津火力発電所、そして手前側海岸伝いの磯根崎が確認できました。

富津岬の先端のはるか後方は川崎市の臨海部です。

鋸山から北北西を望む
写真3A 鋸山山頂駅展望台から北北西を望む(横浜方面)
鋸山から横浜方面、コントラスト強調
写真3B 鋸山山頂駅展望台から北北西を望む(横浜方面) (岬名・建造物名入り)

写真3の左端(西)には三浦半島の東端である観音崎が見えていて、その右側はるか後方に横浜の臨海部には横浜ベイブリッジ横浜ランドマークタワー、それに東京電力電源開発火力発電所が見えます。

右端(東)には、富津岬が東京湾と浦賀水道を切り分けるかのように突き出しています。

鋸山から北西を望む
写真4A 鋸山山頂駅展望台から北西を望む(浦賀、久里浜方面) 
鋸山から賀、久里浜方面
写真4B 鋸山山頂駅展望台から北西を望む(浦賀、久里浜方面)(山名・建造物名入り) 

写真4の正面は浦賀水道をはさんだ対岸の三浦半島浦賀、久里浜(JERA横須賀火力発電所が目立つ)付近で、背後に大楠山を従えて丹沢山地がどっしりと構えています。

左側、野比海岸のはるか後方には富士山の姿が。

鋸山から西北西を望む
写真5A 鋸山山頂駅展望台から西を望む(久里浜、富士山方面)
鋸山から久里浜、富士山方面、コントラスト強調
写真5B 鋸山山頂駅展望台から西を望む(久里浜、富士山方面)(山名・名入り)

写真5の左半分は三浦半島の横須賀南部(久里浜、野比)付近で三浦富士が、そのはるか背後の富士山に見守られているかのように座っています。

富士山の左(南東)には箱根山も見えています。

鋸山から西南西を望む
写真6A 鋸山山頂駅展望台から西南西を望む(伊豆半島中央部方面) 
鋸山から伊豆半島方面
写真6B 鋸山山頂駅展望台から西南西を望む(伊豆半島中央部方面) (山名・名入り)

写真6では、手前に劒崎城ヶ島など三浦半島の南端部、その背後には右端(北側)の富士山に始まって伊豆半島中央部の稜線が見えていて、その中でかろうじて玄岳が判別できました。

鋸山から豆半島南端、大島方面
写真7A 鋸山山頂駅展望台から南西方向(伊豆半島南端、大島方面)
鋸山から豆半島南端、大島方面
写真7B 鋸山山頂駅展望台から南西方向(伊豆半島南端、大島方面)(山名・名入り)

写真7では、天城山半島最高峰の万三郎岳などからなる)から先の伊豆半島伊豆大島とが向かい合っています。

半島先端の爪木崎と大島の乳が崎とが判別できました。

鋸山から南西(伊豆大島方面)を望む
写真8A 鋸山山頂駅展望台から南西を望む(伊豆大島方面)
鋸山から伊豆大島方面
写真8B 鋸山山頂駅展望台から南西を望む(伊豆大島方面)(山名・名入り)

写真8伊豆大島で、中央火口丘の三原山、外輪山の白石山、側火山の二子山、島の北端の乳が崎、南端の龍王崎が判別できました。

鋸山から南を望む
写真9A 鋸山山頂駅展望台から南南西を望む(館山方面)
鋸山から館山方面、山名入り
写真9B 鋸山山頂駅展望台から南南西を望む(館山方面) (山名・名入り)

写真9には房総半島の西端(洲崎)から鋸山南麓の元名地区までの海岸線とその背後の里や山がひろがっています。

写真右(西)から左(東)に向かって、洲崎大山大房岬南無谷崎鬼ケ崎(その沖に浮島大ボッケ)、大黒山(その沖に傾城島)、亀ケ崎真珠島)、天満山浅間山高塚山が判別できました。

高塚山は房総半島南端(外房)の千倉地区の海岸を見下ろす山の一つです。

鋸山から南を望む
写真10A 鋸山山頂駅展望台から南を望む(鋸南、南房総方面) 
鋸山から鋸南、南房総方面
写真10B 鋸山山頂駅展望台から南を望む(鋸南、南房総方面) (山名・名・島名入り) 

写真10写真9とほぼ同じ方角ですが、安房丘陵でより東側に位置する津辺野山富山余蔵山が判別できました。

富山(とみさん)は、滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』ゆかりの山としても知られ、山の中腹には、里見義実の娘・伏姫と飼犬の八房が暮らしたという伏姫籠穴があるそうです西野、2021

鋸山から南東を望む
写真11A 鋸山山頂駅展望台から南東を望む(南房総の丘陵地帯)
鋸山から南房総の丘陵地帯、コントラスト強調
写真11B 鋸山山頂駅展望台から南東を望む(南房総の丘陵地帯)  (山名入り)

写真11は、写真10よりも更に東寄りを撮ったことから、鷹取山御殿山伊予ケ岳津森山が確認できました。

以上見てきた南房総の山々(安房丘陵)は、プレートの沈み込みによって持ち上げられた海底堆積物が持ち上げられて形成されたものとされます(宍倉・川上、2005)。

鋸山山頂駅から東を望む   
写真12 鋸山山頂駅展望台から東を望む(「地獄のぞき方面) 

最後の写真12は、山頂駅と稜線でつながる鋸山山頂方面を望遠気味に撮影したもので地獄のぞきが中央部に見えます。

以上で、山頂駅展望台からの展望写真に写り込んだ山・岬・建造物の名の紹介を終えます。


ボッケってな~に?

写真9大ボッケという岩礁名がでてきましたが、「谷川の両岸の山の狭まっている所をホキ・ホケ・ハケという。<中略>吉野川の大ボケ小ボケなどはその一例である」と柳田國男の「地名の研究」に述べられていることから(Roman[2020]からの間接引用)、切り立った崖のふちという意味で付けられたものと思われます。

北海道にも「ボッケ」という語句のついた地点名があり、地熱のある噴気孔原(一般名詞)にすむマダラスズをあつかった私の過去記事(こちら)にも出現します。

北海道の地点名での「ボッケ」の意味は、阿寒湖畔エコミュージアムセンター(2022)によれば、アイヌ語の「ポフケ」(煮え立つという意味)に由来し、地下から泥が火山ガスと共に吹き出て地上に盛り上がったり、あぶくの膜を破裂させたりする現象が見られる地点の名称に用いられます。


関連記事へのリンク:
房総半島関連の過去記事はこちらです。
千葉県関連の過去記事はこちらです。
房総半島関連の過去記事はこちらです。
三浦半島連の過去記事はこちらです。
富士山連の過去記事はこちらです。
伊豆半島関連の過去記事はこちらです。
大島関連の過去記事はこちらです。
山名関連の過去記事はこちらこちらこちらです。


引用文献:

阿寒湖畔エコミュージアムセンター(2022閲覧)閲覧 ボッケ遊歩道BOKKE NATURE TRAIL。http://business4.plala.or.jp/akan-eco/bokke.html#:~:text=ボッケとはアイヌ語,ことを意味します。

西野淑子(2021「南総里見八犬伝」ゆかりの地 富山(千葉県) 標高349メートル。
https://www.zakzak.co.jp/lif/news/news/210518/lin2105180001-n1.html#:~:text=東京湾を隔てた,も知られている。

Roman(2020)千葉の難読地名(38)北方町。
http://mahoranokaze.com/blog-entry-3237.html?sp

宍倉正展・川上俊介(2005)海から生まれた千葉の大地-その歴史をひも解く。地質ニュース605号,9 ― 11頁。
https://www.gsj.jp/data/chishitsunews/05_01_03.pdf



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2022-11-22 (Tue)
先日(11月17日)千葉県富津市と鋸南町に跨る鋸山の山頂駅をロープウェイで訪れ、紅葉しはじめの山々と浦賀水道越しの三浦半島、更には富士山の姿を楽しむことができました。

ロープウエイからの鋸山の絶壁、アキアカネ Sympetrum frequens (Selys, 1883)が舞い飛ぶ山頂駅の展望デッキからの変化に富んだ大地の姿を、パノラマ写真を切り分けたかたちでご紹介します。


岩壁を連ねる鋸山、紅葉はほんのり

12時40分前後に出発の上りロープウエイのゴンドラに家族と乗り込み、紅葉が朱色に染まりかけた谷あいにカメラを向けながら山頂駅に向かいました。

鋸山(329m)はほぼ東西に稜線が走っている切り立った岩山で、ロープウェイはその北側の麓から、稜線上の小ピーク(262m)にある山頂駅までをつないでいます。

写真1は、ロープウェイの中間より下方の位置で撮影した鋸山の北斜面です。

鋸山(千葉県)
写真1 鋸山北斜面(ロープウェイ・ゴンドラ内から)(画像はクリックで拡大します)

ロープウェイの中間点、当然のことながら下りのゴンドラとすれ違いました(写真2)。

鋸山ロープウェイ(千葉県)
写真2 鋸山ロープウェイのすれ違いゴンドラ


アキアカネ、舞い飛ぶ

山頂駅に着き、駅ビルの外側の石段を利用して屋上展望台へ向かう途中、稜線とほぼ同じ高度の空間を舞い飛ぶ赤トンボの姿がありました(写真3,4)。

帰宅後、拡大した画像から(写真5アキアカネと判別できました。

鋸山山頂付近で舞うアキアカネ
写真3 鋸山山頂駅付近で舞うアキアカネ Sympetrum frequens 

鋸山山頂付近で舞うアキアカネ
写真4 鋸山山頂駅付近で舞うアキアカネ Sympetrum frequens 

写真4は、里地上空を舞うアキアカネをその斜めやや上方から撮れていて、なかなか得難い構図となりました。

鋸山山頂付近で舞うアキアカネ
写真5 鋸山山頂駅付近で舞うアキアカネ Sympetrum frequens 


鋸山からの風景パノラマ、コマ送り

以下、鋸山山頂駅展望台からの360度(実際は330度くらい)の風景パノラマをカメラの1コマ1コマに分けて収めたものを北から順に半時計回りでご紹介します。

なお、風景中の山名、岬名、島名などは次回記事で詳しく取り上げる予定ですので、今回は目立った山や岬などへの言及にとどめます。

鋸山から北を望む
写真6 鋸山山頂駅展望台から北を望む(富津岬、川崎方面) 

写真6では、右(東)から東京湾に突き出す富津岬とその先に川崎方面が霞んで見えます。

鋸山から北北西を望む
写真7 鋸山山頂駅展望台から北北西を望む(横浜方面)

写真7の左端(西)には三浦半島の東端である観音崎が見えていて、その右側はるか後方に横浜の臨海部が霞んでいます。

鋸山から北西を望む
写真8 鋸山山頂駅展望台から北西を望む(浦賀、久里浜方面) 

写真8の正面は浦賀水道をはさんだ対岸の三浦半島の浦賀、久里浜付近で、背景に丹沢山地がうっすらと見えています。

鋸山から西北西を望む
写真9 鋸山山頂駅展望台から西を望む(久里浜、富士山方面)

写真9の左半分は三浦半島の横須賀南部(久里浜、野比)付近で、その背後に富士山箱根山が控えています

鋸山から西南西を望む
写真10 鋸山山頂駅展望台から西を望む(久里浜、富士山方面)

写真10は、写真9の左半分にズームインしたものですが、露出オーバー気味で彼方の富士山などはいっそう霞んでしまっています

鋸山から西南西を望む
写真11 鋸山山頂駅展望台から西南西をズームイン(伊豆半島中央部方面) 

写真11写真10と同じアングルを、やや望遠寄りにして撮影し、コントラストを若干強化したもので、伊豆半島中央部の輪郭が見えています。

鋸山から南西(伊豆大島方面)を望む
写真12 鋸山山頂駅展望台から南西を望む(伊豆大島方面)

写真12は、伊豆大島の部分を望遠気味に撮影したものですが、薄日ながら太陽光の海面反射がまぶしいです。

鋸山から南を望む
写真13 鋸山山頂駅展望台から南南西を望む(館山方面) 

写真13では、いよいよ房総半島の先端(洲崎)を含めその東にひかえる複雑な地形が目をひきつけます。

旧安房郡(鋸南町、南房総市、館山市)の西海岸が一望できるのが、ここ鋸山です。

洲崎は千葉県本土(島嶼を除く)では最西端です。

鋸山から南を望む
写真14 鋸山山頂駅展望台から南を望む(鋸南、南房総方面)  

写真14写真13とほぼ同じ方角ですが、南房総の陸側の起伏(安房丘陵)が、もう少し内陸まで見ることができます。

鋸山から南東を望む
写真15 鋸山山頂駅展望台から南東を望む(南房総の丘陵地帯)  

写真15では、東西にのびる皺状に連なる南房総の山々(安房丘陵;プレートの沈み込みによって持ち上げられた海底堆積物が持ち上げられて形成された:宍倉・川上、2005)が一望できます。

鋸山山頂駅から東を望む   
写真16A 鋸山山頂駅展望台から東を望む(鋸山山頂方面) 

写真16Aは、山頂駅と稜線でつながる鋸山山頂方面を望遠気味に撮影したもので、「地獄のぞき」が中央部に見えます。

その地獄のぞきの部分を切り出したものが写真16Bで、数名の家族連れが写っています。

鋸山山頂展望台地獄のぞき(
写真16B 鋸山山頂展望台地獄のぞき(写真16Aの部分拡大)

以上で、山頂駅展望台からの展望写真の紹介を終えます。

北東方向を撮っていなかったことと、関東・東海地方の空気が澄んでいなかったことは心残りですが、これを満たすことについては将来の楽しみにしたいと思います。


次回記事予告:
次回記事では今回の風景に写っている山の名、岬の名を調べた結果をご紹介します。


関連記事へのリンク:
房総半島関連の過去記事はこちらです。
千葉県関連の過去記事はこちらです。
風景関連の過去記事はこちらです。
アキアカネ関連の過去記事はこちらです。
山名関連の過去記事はこちらこちらこちらです。


引用文献:
宍倉正展・川上俊介(2005)海から生まれた千葉の大地-その歴史をひも解く。地質ニュース605号,9 ― 11頁。
https://www.gsj.jp/data/chishitsunews/05_01_03.pdf



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2022-11-10 (Thu)
今年の晩夏(8月23~24日)に北海道の釧路湿原を訪れる機会があり、10年余の時を隔てて湿原内の湖沼や周辺の湿地でトンボ生息状況および生息地現況を間近に見てきました(シリーズ記事「釧路湿原および周辺のトンボ達、2022年8月

今回は、湿原での初日の調査が終わり、釧路市内のホテルに戻って荷物を降ろしてから釧路川沿いに幣舞橋までの散歩をした際に見かけたオオセグロカモメ Larus schistisagus Stejneger, 1884写真1~7)や幣舞橋に設置されているブロンズ像群「道東の四季像」の写真(写真10~13をご覧いただきます。

今回は説明を添えません。画像のイメージだけで十分お楽しみいただけると思います。 

オオセグロカモメ
写真1 オオセグロカモメ Larus schistisagus (画像はクリックで拡大します)

オオセグロカモメ
写真2 オオセグロカモメ Larus schistisagus の大欠伸

オオセグロカモメ
写真3 オオセグロカモメ Larus schistisagus 

オオセグロカモメ
写真4 オオセグロカモメ Larus schistisagus 

オオセグロカモメ
写真5 オオセグロカモメ Larus schistisagus 

オオセグロカモメ
写真6 オオセグロカモメ Larus schistisagus 

オオセグロカモメ
写真7 オオセグロカモメ Larus schistisagus、 幣舞橋方向を向いている

釧路川(幣舞橋上流側)
写真8 釧路川(幣舞橋上流側) Kushiro River

幣舞橋(釧路市)
写真9 幣舞橋(釧路市)、橋げたの石柱上に4体のブロンズ像。 Nusamai Bridge

冬、本郷 新
写真10 「冬」本郷 新、作。 ”Winter” by Shin Hongō 

夏、佐藤忠良
写真11 「夏」佐藤忠良、作。 ”Summer” by Churyo Sato

右の像、秋、柳原義達
写真12 右の像、「秋」柳原義達作。  ”Autumn” by Yoshitatsu Yanagihara

春、舟越保武
写真13 「春」舟越保武、作。”Spring” by Yasutake Funakoshi

夕焼けの釧路川
写真14 夕焼けの釧路川 Kushiro River


おわりに

いかがでしたか?

釧路在住中は「いつでも見られる風景」でしたが、埼玉移住後久しぶりに一旅行者として訪れた私には、「今しか見られない光景」ということで撮影にもワクワク感がありました。

まだ釧路を訪れたことのない方は、一度訪れてはいかがですか?

道東の四季の像の一つ一つをじっくり見なおしたことで、それぞれの彫刻家の個性にも触れることができたのは収穫でした。

道東の四季の像の設置の経緯については萩本(2015)に政治的背景も含めて述べられています。


引用文献:

萩本和之(2015)探訪 北の風景21:4体の乙女・道東の四季像 市民運動が結実した幣舞橋。北海道自治研究 (563):8-9.
http://www.hokkaido-jichiken.jp/pdf/jichikenkyu_web/2015/15.12/15.12_fuukei_21.pdf



関連記事へのリンク:
カモメ関連の過去記事はこちらです。
関連の過去記事はこちらです。
釧路関連の過去記事はこちらです。
幣舞橋関連の過去記事はこちらです。
彫刻関連の過去記事はこちらです。
芸術関連の過去記事はこちらです。
ブロンズ像関連の過去記事はこちらです。
釧路湿原および周辺のトンボ達、2022年8月の関連記事はこちらです。



『釧路湿原のトンボ』

本シリーズ記事でもご紹介したように、釧路湿原に生息するトンボ全般についての解説付きのガイドブックとして、拙著『釧路湿原のトンボ』(日本鳥類保護連盟釧路支部,1993年、全viii+40頁)があります。

釧路湿原のトンボ
写真 生方秀紀著『釧路湿原のトンボ』, 日本鳥類保護連盟釧路支部,1993.(過去記事から再掲)

もう30年も経過しましたが、トンボの専門家の一人として全力で執筆したものです(全40頁)。

当時の全記録種48種のトンボのカラー生態写真も、福本昭男、飯島猛美、中谷正彦、尾崎一夫の諸氏の協力を得て掲載しています。

興味のある方は古書店、オークション、図書館等から入手してご笑覧ください。



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2022-11-07 (Mon)
今夏(8月23~24日)にトンボ生息状況調査で北海道の釧路湿原写真2)を訪れた際に(関連記事はこちら)、湿原内の草むらで採食中のエゾシカ Cervus nippon yesoensis Heude, 1884写真1)のファミリーを観察・撮影する機会がありましたので、ご紹介します。

エゾシカ
写真1 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (画像はクリックで拡大します)

目 次:
・釧路湿原の遠景
・エゾシカとの再会
・こちらは別ファミリー
・釧路湿原ではエゾシカ増加が問題に
・エゾシカ増加問題への対策が進行中
・エゾシカは全道的に急増
・エゾシカ増加への北海道としての対策
・おわりに
・謝辞
・引用文献
・関連記事へのリンク
・ハッシュタグ


釧路湿原の遠景

写真2は湿原の東縁に接した展望台から見渡した釧路湿原(の中央部)です(調査2日目に撮影)。

釧路湿原(細岡展望台より)
写真2 釧路湿原(湿原の東縁に接した展望台より)(撮影日;2022年‎8‎月‎24日)過去記から再掲)


エゾシカとの再会

8月23日の午前10時過ぎ、釧路湿原中央部を縦断する管理道路(立入許可済)を車両で低速移動していた際、道路の基盤を兼ねている堤防の西側下端の溝のすぐ外側の草地状の湿原(写真3)で採食中の3頭エゾシカ写真4)が目にとまりました。

車を一時停止してもらい、助手席の窓からその姿を撮ったものが写真3~5です。

釧路湿原のエゾシカ
写真3 釧路湿原のエゾシカ Cervus nippon yesoensis (立入許可済、以下同様)(撮影日時;8‎月‎23‎日、‏‎10:33:36)

釧路湿原のエゾシカ
写真4 釧路湿原のエゾシカ Cervus nippon yesoensis (写真3と同一個体)(撮影時刻‏‎10:33:56)

写真5は、そのうち、向かって右の2頭に絞ってトリミングし、拡大したものです。

エゾシカ
写真5 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (写真4の部分拡大)10:33:56)

母鹿と思われる右端の個体に付き添われながら、草の食べ方や危険からの回避を学んでいる途中のごく若い子鹿はなんとも可愛らしいです。


こちらは別ファミリー

写真3~5のエゾシカ撮影の後は本務である湿原中央部でのトンボ生息地視認調査(こちらこちらに関連記事)を予定どおり行い、同じ管理道路を南側ゲートまで戻りながら湿原の様子(写真6)をあらためて見まわしました。

釧路湿原中央部
写真6 湿原縦断道路カーブ地点の少し北のハンノキ林‏‎13:13:22)

写真6の右端ではハンノキ林が管理道路(堤防)の左端(東側)に接した感じになっていますが、ちょうどその位置にエゾシカが2頭、採食していました(写真7、8)。

午前中にエゾシカを見た位置(写真3)から約2km南東の地点にあたります。


釧路湿原のエゾシカ
写真7 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (写真3~5とは別個体)13:17:58)

エゾシカ
写真8 エゾシカ Cervus nippon yesoensis 写真7の部分拡大13:17:58

写真8の向かって左の個体は右の個体よりもやや小型、つまりより若い個体で、そぶりが可愛らしい(じいちゃん目線のせい(笑)?)ので、思わずそちらにズームインです(写真9~15、写真1)。

枝分かれしない角をもつことから、1歳の♂であることがわかります。

以下、時系列順に写真をご紹介しますが、私のリアクションは添えません。じっくりご覧あれ。

エゾシカ
写真9 エゾシカ Cervus nippon yesoensis 写真8の左側の個体‏‎13:17:32)


エゾシカ
写真10 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (写真9と同一個体)‎13:17:36)

エゾシカ
写真11 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (同一個体)13:18:02

エゾシカ
写真12 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (同一個体)‏‎13:18:04

エゾシカ
写真1(再掲) エゾシカ Cervus nippon yesoensis (同一個体)‏‎13:18:30

エゾシカ
写真13 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (同一個体)‏‎13:18:48

エゾシカ
写真14 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (同一個体)‏‎13:18:52

エゾシカ
写真15 エゾシカ Cervus nippon yesoensis (同一個体)13:18:54)


釧路湿原ではエゾシカ増加が問題に

私が釧路在住中(1979年~2013年)に釧路湿原を時おり訪れた時と比べても、湿原内でエゾシカをそれほど頻繁に見かけた記憶はないので、エゾシカが増えているな、という実感を今回の湿原視認調査(あくまでもトンボ生息状況が主眼)で受けました。

釧路湿原におけるエゾシカ個体数の現状についてネット検索で調べたところ、以下の情報がヒットしました。

・「2004 年と 2010 年に釧路湿原の同じ地点で撮影された空中写真からシカ道を抽出したところ、シカ道の総延長が 7 年間で 1.9 倍~2.6 倍に増加していた。」(北海道立総合研究機構環境科学研究センター、ほか、2017)

・「湿原の東側を縦断する釧網本線では、1993 年から 2015 年にかけてシカによる列車の支障件数が 5 倍以上に増加していた。」(北海道立総合研究機構環境科学研究センター、ほか、2017)

・2021年2月のエゾシカの生息状況モニタリング(航空カウント調査)実施結果に基づく釧路湿原のエゾシカ個体群密度の推定値は14.8頭/平方kmで、2015年の1.9倍まで増加している(釧路自然環境事務所、2022bの図1から引用者が要約)。

以上のことから、過去30年間、あるいはそれ以前から釧路湿原で活動するエゾシカの個体数は著しい増加傾向にあったことがわかります。


エゾシカ増加問題への対策が進行中

このエゾシカの増加に対して国立公園、そしてラムサール条約登録湿地でもある釧路湿原の管理にあたっている環境省釧路自然環境事務所は専門家から成る釧路湿原エゾシカ対策検討会議こちら;外部リンク)等での論議を積み重ねながら生態系回復に向けた対策を進めていることも確認できました。

公開されている釧路湿原エゾシカ対策検討会議の資料から要点を抜粋しておきます。

・釧路湿原での植生モニタリング結果(2018-2021 年度)で、食痕指標種の食痕率(エゾシカによる食害を受けた株の比率)は、低層湿原のアキノウナギツカミ、ミゾソバ、ヤナギトラノオで6~27%に、高層湿原のサワギキョウ、タチギボウシ、ミヤマアキノキリンソウ、ヤナギトラノオで11~14%となっている(釧路自然環境事務所, 2022a)。

・「シカの増加に伴い高層湿原が破壊され、代償植生が成立するなど湿原植生への影響も顕著になっている。」(北海道立総合研究機構環境科学研究センター、ほか、2017)

・「このようなことから、環境省はシカによる影響をラムサール条約登録以前の状態に低減し、生態系の維持・回復を図ることを目標とする『釧路湿原生態系維持回復事業計画』を 2016 年に策定した。」(北海道立総合研究機構環境科学研究センター、ほか、2017)

・「『植生』及び『エゾシカ生息状況』等に関するモニタリングを行い」、「各地区の状況に応じ、以下2つの手法を組み合わせた対策を講じる。(1)エゾシカの捕獲(2)植生の保護」(釧路自然環境事務所, 2022c


エゾシカは全道的に急増

エゾシカが道内各地で個体数が増加し、列車に轢かれるケースも増加してきていることは私の釧路在住時(2013年まで)に聞き知っていましたので、釧路湿原のエゾシカの増加はその延長線上にあるといえます。

北海道庁の担当部局である自然環境局(2021)は道内のエゾシカ問題について以下のように解説しています。
・「エゾシカは、明治の初めに乱獲や大雪などの影響を受け、一時は絶滅寸前になった。」
・「その後の保護政策等で数が増え、ここ30年ほどでエゾシカの数が急増。」
・「現在の推定生息数は減少傾向にあるものの、未だ高い水準を保っている。」
エゾシカが急増した要因:
・「原生林だった場所が次々に農地に変わり、新しいえさ場になったこと」
・「天敵だったエゾオオカミが絶滅するなどで繁殖しやすくなったこと」
・「ハンターの数が年々減少していること」
エゾシカ増加の影響:
・「エゾシカが樹木の皮や希少植物を食べるなどして森を荒らし、バランスを保ってきた自然の姿を変えてしまう」
・「農作物に対する被害や自動車との衝突事故など」


エゾシカ増加への北海道としての対策

北海道環境生活部自然環境局(2021)はこのエゾシカ増加への対策について以下の提言をしています。
・「エゾシカによる問題を解決するには、増えたエゾシカを捕獲し、数を適正に管理することが必要」
・「捕獲したエゾシカを大切な命として、私たちがエゾシカ肉をおいしくいただくこと」
・「それが北海道の豊かな自然環境や私たちの暮らしを守ることにつながる」


おわりに

幼児が見ても可愛いと感じると思われる穏やかな顔をした小鹿の写真からスタートした今回の記事でしたが、最後は捕まえて食べることで生態系やヒト社会の交通・安全を守ることが必要だという話になっていました。

ヒトが北海道に住み着き、狩りをするようになる以前はエゾシカの数はエゾオオカミの捕食による死亡や心理的圧力による出生数抑制によって一定のレベルで浮動していたはずです。

明治維新以降、ヒトが増加し、エゾシカやエゾオオカミを狩猟で減少させただけでなく、エゾオオカミを絶滅させてしまったことから、生態系内の食物連鎖によるエゾシカの個体数抑制メカニズムが弱体化し、ヒトによる狩猟圧なしには増加を抑えられなくなりました。

その狩猟圧ですが、このところのハンター人口の減少によりどんどん低下してしまい、エゾシカは増え、餌を求めて生息範囲を森林から湿原や農耕地、さらには市街地にまで分布を広げることになります。

釧路湿原はその中でも希少種を含む湿原特有の植物種が維持されてきた場所であり、その植生が食害や踏圧(釧路自然環境事務所, 2022a)によって破壊されることは生物多様性の維持にとって大きなマイナスになります。

釧路湿原とその周辺の山林とはヒトもエゾシカも自由に行き来可能ですから、湿原の鹿の数だけコントロールしていたのでは、たぶん問題の解決にならないでしょう。

そのようなこともあり、実際に周辺市町村の関連部局とも連携した対策がとられつつあること、湿原と周囲の山林とのエゾシカの移動を柵等で抑制するアイデアなども出されていることが釧路湿原エゾシカ対策検討会議の資料から読み取れます。


謝辞:
今回の湿原調査にお誘いただいただけでなく現地への移動や事前の許可申請などでもお世話になった土屋慶丞氏に謝意を表します。


引用文献

北海道環境生活部自然環境局(2021)エゾシカについて。
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/est/shikanohi/yezoshika.html#:~:text=天敵だったエゾオオカミが,を変えてしまいます。

北海道立総合研究機構環境科学研究センター、酪農学園大学、釧路公立大学(2017)湿原植生に及ぼすニホンジカの影響把握に関する調査の手引き~釧路湿原での研究事例から~。釧路自然環境事務所:釧路湿原エゾシカ対策検討会議:3.実施計画:参考資料。
https://hokkaido.env.go.jp/kushiro/nature/kushiroshitsugen_deer/reference%20materials.pdf

釧路自然環境事務所(2022a)令和3年度 第1回釧路湿原エゾシカ対策検討会議:資料3:植生モニタリング結果(2018-2021 年度)の総括
https://hokkaido.env.go.jp/kushiro/content/900145027.pdf 

釧路自然環境事務所(2022b)令和3年度第2回釧路湿原エゾシカ対策検討会議:資料3:エゾシカの生息状況モニタリング 実施結果。
https://hokkaido.env.go.jp/kushiro/content/900145039.pdf

釧路自然環境事務所(2022c)令和3年度第2回釧路湿原エゾシカ対策検討会議:釧路湿原国立公園釧路湿原生態系維持回復事業実施計画(第 2 期)(案)
https://hokkaido.env.go.jp/kushiro/content/900145042.pdf


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拙著『釧路湿原のトンボ』は、釧路湿原に生息するトンボ全般についての解説付きのガイドブックとして、ラムサール条約締約国会議が釧路で開催された機会に刊行されたものです。

釧路湿原のトンボ(生方秀紀、1993)
生方秀紀著『釧路湿原のトンボ』前回記事から再掲)

当時の全記録種48種のトンボのカラー生態写真も、福本昭男、飯島猛美、中谷正彦、尾崎一夫の諸氏の協力を得て掲載しています。

刊行後もう30年が経過しましたが、トンボの専門家の一人として全力で執筆したものであり、今でも十分に参考にしていただけると自負しています。

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