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2014-12-03 (Wed)
一般の方が、トンボのことで、何か分らないことがあったら、どうするでしょうか?

・家族(父親?)に聞く?
・理科(生物)の先生に聞く?
・昆虫少年(のまま大人になった人)に聞く?
・ネットで検索する?
・図書館に行く?

だいたい、こんな順で、より詳しい答にたどり着くのではないでしょうか?

ただし、最終ゴールをくぐる(納得のいく答えを得る)ためには、お父さん、生物の先生、昆虫愛好家、または図書館が
「この本」を備えていないと無理なのではないでしょうか?

「この本」とは、フィリップ S. コーベット先生の

『トンボ博物学―行動と生態の多様性ー』
 (椿・生方・上田・東、監訳;海游舎、刊)

です。

トンボ博物学の表紙
 ↑クリックで拡大します。

詳細な紹介頁は下記URLで見ることができます。(そのサイトからでも、書店からでも注文可能です)

   トンボ博物学 Top
   http://dranathis.web.fc2.com/cbt/index.html

   ネット書店(参考):
    Amazon『トンボ博物学』

実際のところ、上に列挙した相談先に行けば最終ゴールをくぐれる状況になっているでしょうか?

ネットで検索した先のWikipediaの日本語頁の「トンボ」の項の参考文献に、この本がリストされていません。
英語頁、フランス語頁、スペイン語頁、ロシア語頁、中国語頁も同様です。
ただし、ドイツ語頁には『トンボ博物学』の原書(Behaviour and Ecology of Odonata)*がちゃんとリストされています。

一例として、私の住む、さいたま市の図書館は24館から成り、334万冊(国内15位**、2012年)の蔵書数を誇っていますが、現時点での蔵書検索をしたところ、『トンボ博物学』はどの館にも所蔵されていません。

この状況では、トンボに疑問をもっても、身近な相談先ではなかなか納得のいく答えが見つかりそうもありません。

トンボ好きの人、トンボを研究している人には是非購入して、20世紀のトンボ研究の果実をたっぷりと味わって頂くとともに、知人・友人や近所の子どもたちからのトンボの質問に明快な答と解説を返して頂ければと思います。

トンボにちょっと興味をもっただけという方、お小遣いの足りない方でしたら、学校や市町村、都道府県立の図書館に「閲覧したいので蔵書に加えてもらいたい」むね、申し出られるとよいと思います。

コーベット先生は、後半生をこの本の執筆のために捧げました。
日本語版を出すために、私を含む訳者陣が奮闘していた約8年間も、訳出上の問題点への照会に一つひとつ丁寧に答えられ、暖かい励ましを送って下さいました。

トンボ博物学を手にするコーベット博士と私

上の写真は、コーベット先生(右)が、出版直後の『トンボ博物学』(『Dragonflies』の日本語版)を私(左)から手渡された際のものです。(2007年4月のアフリカ、ナミビアでの国際トンボ学会議の会場にて)

この本は、コーベット先生のトンボへの科学的情熱に満ち満ちたものであり、今は亡きコーベット先生から世界のトンボ好きの人々に向けた素晴らしい贈り物であると感じているのは私だけでしょうか。

注:
*P. S. Corbet: Dragonflies: Behaviour and Ecology of Odonata. Harley Books, Colchester 1999. ISBN 0-946589-64-X

**日本の図書館 蔵書数ランキング TOP100(2012年)。http://10rank.blog.fc2.com/blog-entry-231.html

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