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2016-04-27 (Wed)
春ですね。

自宅の庭のプランターに去年植えたホメリア(南アフリカ原産)たちもスラリと首を伸ばし、陽気に花を咲かせています。

朝、食事をしているとベランダの窓越しに、そのホメリアの花から花へとせわしなく飛び回る黒色系の蝶が目にはいりました。
たいていの蝶は、まもなくするとどこかへ飛び去ってしまうのですが、今回のこの蝶はなかなか離れません。
それならと、食事を中断し、一眼レフを首にかけて玄関をくぐり、現場へ直行。

間に合いました。
例によってISO感度やシャッター速度を調整しながら、バシャバシャとシャッターを押します。
そのうちの、比較的よくとれた2枚をまず、ご覧いただきます(写真1,2)。

Papilio protenor_160426_1
 写真1.ホメリアから吸蜜するクロアゲハPapilio protenor春型雌、その1
    (クリックで拡大します。以下同様)

Papilio protenor_160426_2
 写真2.ホメリアから吸蜜するクロアゲハPapilio protenor春型雌、その2

そうこうするうちに、この花が8株程度生えそろっているプランターでのとまり替えをやめ、1,2メートル離れたバラの枝葉にとまり、翅を拡げました(写真3)。

Papilio protenor160426_3
 写真3.バラの枝葉上で休息するクロアゲハPapilio protenor春型雌、その2

吸蜜を繰り返している間は翅をバタバタさせていて、両翅の表面が同時に写った写真はとれませんでしたが、バラの葉の上では、どうぞご覧くださいとばかりに、ポーズを決めてくれました。

図鑑とフェイスブック上の友人に相談した結果、クロアゲハPapilio protenor春型の雌でまちがいないことがわかりました。

雌だけに、腹部がレモンの実のように膨れていて、中に卵またはその前段階の細胞がたっぷりあることを思わせます。

写真をじっくり見直すと、写真をとっているときには気づかなかったことが見えてきます。

写真1では右前脚がホメリアの雄蕊に添えられています。
ムチのようにしなやかに曲がりながら一番深いところの蜜をさぐる口吻が挿入しやすいように、雄蕊をかきわけているかのようです。
しかし、よく見ると雄蕊は互いに癒合して太い管のようになっていて、簡単にまがるような代物ではなさそうです。
結局、蝶がぱっととまりかえたときに、たまたま爪がかかったのがこの蝶の右前脚の場合は雄蕊だったということのようです。

写真2では、口吻の先がいとも簡単に一番深い蜜腺のあたりに届いている様子がわかります。

写真3を拡大すると、左触角の中ほどに黄色い小さな粒がついているのが見えます(ブログ写真では厳しいかもしれません)。
触角も雄蕊に触れることがありますので、これは花粉でしょう。

他の写真の拡大では脚にも花粉らしきものがついていました。

蜜をもらい、お返しに花粉を運んであげる-いい関係ですね。

神がつくったかのような麗しい関係ですが、これも互いに騙し騙されの繰りかえしの中で進化的に安定なかたちにおさまっただけというのが進化学に立脚した生態学からの観方です。


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