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2015-04-30 (Thu)
フェイスブックの「トン友」(トンボ友達)からはムカシトンボの羽化やら、アジアイトトンボの水辺デビューなど、「蜻春」の開始を告げる便りが届くこの頃です。
このブログをご覧になっている皆様のお近くでもトンボが活発に飛び回るのも間もなくではないでしょうか?

このブログの過去記事の中で、地域のトンボ相の把握は調査量によってその精度が大きく左右され、トンボ生息地の長期モニタリングの量的比較には適さないであろうという主張を展開しました。

では、どうしたらよいか、ということに簡単にお答えしておきたいと思います。

一言でいえば、例えトンボ相の全貌に迫れないとしても、調査量を一定に保って調査するならば、その結果を記録すればトンボ群集の種構成や個体群密度の長期比較に耐えられるということです。

ある一つの池のトンボ群集を10年後、20年後、あるいはもっと先と比較したいと思うのであれば、その池をトンボの活動し始めの時期(本州中部では4月くらい)から、いなくなる時期(11月くらい)まで、毎月2回訪れて、そこにいるトンボの種と個体数を数えて記録し、それを残すのが最低限必要です。

毎月3回、4回と回数が多くなるにつれて、観察される種の数は増加(ただし飽和曲線型で増加)しますので、回数は多いに越したことはないのですが、それをすると毎月4回というのが負担になり、続かなくなるおそれがありますし、10年先、20年先に比較データをとろうとする方があなたとは別の方であればハードルが高すぎると思うかもしれません。

最低月2回とし、余裕のある時は月3回、4回調査してもよいですが、長期保存記録では基本の2回とはデータが分離できるようにしておくべきです。

さて、調査間隔は、なるべく一定に近いほうがよいので、月2回とした場合、月の前半、5日から10日くらいの間に1回、20日から25日くらいの間に1回とするとよいでしょう。本業や体調、それに天候などの都合でその枠からはずれても、よしとします。
これはあくまでも個人が趣味または無償ボランティアベースでモニタリングする場合です。
業務として行うのであれば、あるいは科学的研究として行うのであれば、もっと厳密でなければならないでしょう。

調査する日はトンボ成虫が活動しやすい晴れた日の日中(午前10時から午後2時)で固定しておけば、多少涼しい日でもトンボの活動が期待できます。

調査地では池なり川なりの岸辺に沿ってゆっくり歩行し、水辺から岸方向に1メートル、沖方向に2メートルの帯状のゾーンに入るトンボを目視同定し、種と個体数を記録します。
目視同定困難な場合はネットに入れて同定するか、標本として持ち帰って自宅等で図鑑と照合して同定します。
あるいは現場でデジカメに収めて、よく写っていたらそれを同定用に利用します。

小さい池であれば、1周してデータとしますが、大きい沼や湖、あるいは川では、岸に沿って20メートルの長さの調査区を数カ所設定し、それをシーズンを通した永久調査区として、毎回同じ調査区の中で個体数をカウントします。
小さい池でも岸に沿って20メートルごとに、データを区切って記録しておけば、長さ20メートル、幅3メートルの一定面積あたりの個体数を場所間、年度間で比較可能になりますので、おすすめしたいと思います。

調査区を設定する場合は、その沼なり湖なり湿原なりのトンボ群集を代表できるような微生息場所の組み合わせになるよう、うまく場所を選択します。
調査区を回る順序は、日程ごとに逆にすると、調査時刻の影響を軽減できるでしょう。

毎回の調査の前後に、時刻、気温、日照の有無、降水の有無、風力、水辺の植生の様子、水の濁り具合、鳥や捕食性のある外来種などについて気づいたことなどを記録しておくとよいでしょう。

この記事を見られ方は、この5月からお近くのトンボ生息地の簡易モニタリングを試してみご覧になりませんか?


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2015-04-15 (Wed)
4月のど真ん中、久しぶりの好天に、カメラを肩に、自宅からほど近い「田島ヶ原サクラソウ自生地」(さいたま市桜区)に出かけました。

国の特別天然記念物に指定されている国内随一のこの自生地では、今日もサクラソウや各種の草花が咲き競っていました。

主役のサクラソウは脇役のノウルシたちに押しくらまんじゅうされながらも、鮮やかな桜色で頬を染めていました。

フェイスブック仲間からはチラホラとトンボの便りが届きますが、この一帯のトンボの春はこれからのようです。

サクラソウ
サクラソウPrimula sieboldii
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ノウルシ
ノウルシEuphorbia adenochlora

シロバナタンポポ
シロバナタンポポTaraxacum albidum

ヒキノカサ
ヒキノカサRanunculus ternatus


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