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2017-05-14 (Sun)

アサヒナカワトンボの出迎えを受けた私は、写真でお付き合いした後、渓流沿いの林道を歩み進みました。

実は、お目当てのトンボはムカシトンボでしたので、渓流に沿って飛ぶ♂の姿はないか、また、あわよくば産卵している♀の姿はないかと、私の目線は斜め下前方をなぞるように追い続けていました。

しかし、なかなか、ムカシトンボの姿は見当たりません。
そうこうするうちに、岸から渓流に倒れかかった木の幹にとまっている小さなトンボの姿を見つけました。
小型のサナエトンボの♀です。
望遠ズームで数枚撮影した中からトリミングしたのが写真1です。

クロサナエ♀
 写真1.クロサナエDavidius fujiama、♀ (写真はクリックで拡大します)

もっと接近して撮影しようと、岸に向って斜面を降りかけたとたん、このトンボはどこかへ飛んでいってしまいました。

帰宅して尾園ほか著『日本のトンボ』と照らし合わせたところ、クロサナエ Davidius fujiama Fraser, 1936 の♀と同定できました。

♀の場合、同属のダビドサナエとの区別はかなり難しいのですが、前脚の基節にはっきりした黄斑がないことが決め手となりました。

その近くのフキの葉の上にもサナエトンボの姿がありました(写真2)。
こちらはほとんどノートリミングです。

ヒメクロサナエ♂
写真2.ヒメクロサナエ Lanthus fujiacus 、♂

撮影した時点では、写真1と同じ種のトンボだろうと思っていましたが、帰宅後、調べたところヒメクロサナエ Lanthus fujiacus (Fraser, 1936)であることが判明しました。

翅胸前面や側面の黄色紋の形状がよく特徴を現しています。
♂の場合、尾部付属器の形状もよい区別点になり、クロサナエの場合と比べれば、楽勝で同定できました。

この写真をバチバチと撮影中に、ハイキング帰りのご年配の女性に「何が撮れますか?」と気軽に話しかけられました。
今、いいところなので、一度振り返って「サナエトンボです。」と返事をして、また取り続けました。

すると、空中でサナエトンボが別のサナエトンボに掴みかかり、もつれるように岸の草むらの中に落下しました(写真3-1)。

ヒメクロサナエ連結失敗とその後の♀の動作1
写真3.ヒメクロサナエの連結失敗とその後の♀の動作(1)

そして、バサバサ、ビリビリと音をたてています。

年配の女性がまた何か話しかけました。
まだ居たんだ・・と思いながら、「ちょっと待ってください、今いいところなんで。。。」

♂が♀に背後からつかみかかって、連結しようとしていたのでした。
(どちらもヒメクロサナエであったことは、帰宅後、写真精査により確認)

ほんの数秒で♂はあきらめ、飛び去っていきました(写真3-2)。
残された♀の方は、脳震盪でも起こしたのでしょうか、そのまま三角倒立のような姿勢でしばらくじっとしていました(写真3-3~4)。

そして、やおら前脚、中脚を踏ん張って体を持ち上げ、首を曲げて頭を前方(水平方向)にやや上げて、起き上がろうかという態勢になりました(写真3-5~6)。

ヒメクロサナエ連結失敗とその後の♀の動作2
写真4.ヒメクロサナエの連結失敗とその後の♀の動作(2)

写真4は、その後の♀の動きです。
草の葉や茎に引っ掛かり気味だった腹部や翅を振りながら下ろし、体が地面と平行になるところまで何とかこぎつけ(写真4-7~10)、安心したかのように、少し前方に歩きました(写真4-11~12)。

この写真を最後に、♀もどこかへ飛んでいきました。

ピントが甘かったり、露出不足があったりしたのを、気安く話しかけてくれた方のせいにしてはいけないと、自分の心に言い聞かせ、修行の不足を痛感した次第です。

このブログには、以前、「ヒメクロサナエとの出会い」と題した記事をアップしました。
羽化直後の♂でしたので、写真2の精悍な♂とくらべると「未熟」であることのなんたるかがよくわかります。

そうそう、本命のムカシトンボには、林道の道端の草をちぇっくしながら飛ぶ1♂を目撃したっきりで、渓流には産卵痕をもつ植物さえ見当たりませんでした。
あこがれのトンボとじっくり対面するには、まだまだ、場数が足りない私です。


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