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2015-02-26 (Thu)
2月15日に東京で開かれた関東地方蜻蛉懇談会でのプレゼンで印象に残ったものの一つをご紹介します。

私たちが羽田発の飛行機の窓から見る東京は、灰褐色の建造物が一面に拡がり、その景観は、言い古された表現ですが、コンクリートジャングルそのものです。

しかし、昆虫たちにとって、それは東京砂漠と形容したほうが真実に近いでしょう。
本物のジャングルは昆虫をはじめとする生き物たちの多様性の宝庫なのですから。

中東の砂漠のオアシスのトンボにも詳しい夏目英隆さんは、東京のオアシスにどれだけトンボの種類がいるのかを追究しました。
もっとも夏目さんご自身は砂漠やオアシスという言葉を引き合いに出してはいませんが。

東京の山手線も通っている、ある一つの区には、ちょっとまとまった面積の緑地があり、その中には小さな池が二つ、池と池をつなぐ小さな小川があります。

夏目さんは、2014年の1シーズンだけで18種のトンボを確認しました。

そのうち3種、コオニヤンマ、マルタンヤンマ、マユタテアカネはその区では初記録だったそうで、探せばいるものです。
ただし、残念なことに均翅亜目の種はただの1種も発見されなかったそうで、その原因として池に水生植物が欠如していることをあげています。

以前その緑地で記録されていたオニヤンマも再発見できず、これは池と池をつなぐ細流がせき止められたためとしています。

プレゼンで夏目さんはカメが多く目についたことに触れていました。

今や言うまでもないことですが、カメや魚、ザリガニなどの外来種を在来種のいる池に放つことは生態系の破壊そのもので、
日頃の環境教育や理科教育の場面、家庭での会話でも注意を怠らないようにしたいものです。

東京の本来の地形は起伏や浅い谷が豊富で、至る所に湧水があり在来の水生生物を育んでいましたが、コンクリート化されて雨水も下水管に流れ込んでしまう今は
池への自然な水の供給が少なくなり、水質も淀みがちです。

こういったところも改善していけば、もっとトンボの種や個体数が増えていくことでしょう。


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