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2015-09-09 (Wed)
指回しをしたとき、トンボは眼をまわすか?

人がトンボを捕まえるときに、指先などをトンボの視野の中で回すと、意外と簡単にトンボを手づかみすることができるということは実際、多くの人が経験しています。

草や枝の先にとまっているトンボは大きい影の接近に対しては捕食者である可能性のあるものと認識して警戒モードになり、しばしば飛び去って難を逃れようとします。

一方、目の前で不規則に飛び回る小さな物体は餌昆虫である可能性が高く、その動きの特徴をとらえるとともに方向と速度を読み取り、いつ飛びかかろうかと、神経活動を集中させると考えられます。眼の前の餌昆虫の動きに合わせて頭(これには大きな複眼が左右対称に備わっています)をクルン、クルンと向けることもよく見られます。

人の指先をトンボの前でくるくる動かすときにも、同様のトンボの頭の動きが観察されます。人の指先を回して近づけた場合には、トンボにとって、(擬人的表現をすれば)捕食者ではなさそうだが、餌昆虫としては何か様子がおかしい、しかし餌かもしれないと考えて、じっと集中して指の動きを追うのではないでしょうか。

トンボが餌取りモードでこのように集中した状態は、捕食者に対する注意力が大きく低下しているのではないかと考えられます。そのため、指をクルクル回してトンボの眼の前に近づいた人は最後には、ひどく簡単にトンボの翅をつかんで捕まえることができるのでしょう。

以上の説明はあくまでも仮説であり、今後の実験的研究によってテストされなければ真偽はわかりませんが、私個人としては納得できるものです。

質問で「トンボが眼をまわす」という言葉が使われていますが、頭を指に合わせて回すという意味では、答えはイエスです。一方、本来の意味である「気を失う」「気絶する」というのは該当しないでしょう。というのは、クルクル回したあとの捕まえ方が下手であればすぐに飛び去ることが多いので、自分の周りの環境条件に臨機応変に対応する行動をとれる態勢にはあるといえるからです。

参考動画サイト:
https://www.youtube.com/watch?v=lhMvfeTLUaI

【追記】
アキアカネを指クルクルで捕まえるところを「自撮り」したものをYoutubeにアップしました(下記URL)。2015.12.30.
https://www.youtube.com/watch?v=x5MzEXQYuek


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