10≪ 2017/11 ≫12
123456789101112131415161718192021222324252627282930
2016-04-07 (Thu)
オツネントンボSympecma paediscaは、トンボの中でも珍しい成虫越冬をする種です。

昨日の埼玉県西部丘陵地・低山地へのプチ遠征で、私を最初に出迎えてくれたのは、このオツネントンボです。

長い冬を風雪のシェルターとなる物陰に隠れて過ごし、春の陽気を感じるとおもむろにそこから這い出し、懐かしの水辺を求めて飛び立つのでしょう。
体の色が淡褐色をしているのは、それらシェルターになる枯葉や枯草の色に似ていることで(隠蔽色)、鳥獣による捕食を免れる効果をもつに違いありません。

今回は溜池の枯れヨシにとまる1匹の♂を写真にとることができました(写真)。
クリックすると拡大します。

Sympecma_paedisca_160406A
オツネントンボSympecma paedisca

Sympecma_paedisca_160406B
オツネントンボSympecma paedisca

複眼背面をよく見ると左右それぞれに鮮やかな水色のスポットが一つずつあります。
これは越冬前や越冬中にはなく、水辺での婚活が主要任務となる春先の雄が装う婚姻色です。
ある方のフェイスブックでの本種♂の写真に反応して、私が書き込んだコメントは、
「サファイアのエンゲージリングですね」
でした。

と盛り上がったところですが、つぎは少し野暮な話になります。
写真をパソコンで拡大してはじめて気づいたのですが、とまっていたヨシの枯れ茎にはクモの網がかかっていてるではありませんか。
下手をすると羽化してから約9カ月間つないできた命を一瞬のうちに落とすことになったかもしれません。
でも、オツネントンボはそれほど間抜けではないのかもしれません。
だからこそ、現在までも生き残っていると。。。

オツネントンボに関しては、このブログでも以下のようり何度か記事を書きました。
よろしければご笑覧ください。

オツネントンボ:錦秋の山頂駅でお出迎え

オツネントンボ♀:冬の貴婦人

トンボの寿命は何年くらい?

オツネントンボ♀(2):貴婦人の身づくろい

オツネントンボ(3):成虫越冬も悪くない?

昆虫の越冬:自然淘汰が操る物理化学


ブログランキング(↓):よろしければ両方ともクリックして応援してください。



にほんブログ村 科学ブログ 生物学・生物科学へ
にほんブログ村

| トンボ:形態と機能 | COM(0) | | TB(-) |
コメント







管理者にだけ表示を許可する