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2017-06-01 (Thu)
5月も終わり近い晴天の日、真夏日予報の中、トンボの姿を求めてのプチ遠征です。
午前9時過ぎ、私にとって未踏の地であった、ある里山の溜め池に着きました(写真1)。

ヒシのある溜め池(2017年5月末) 
写真1.数種のトンボが見られた溜め池。ヒシが生育する。(写真はクリックで拡大します)

池に着くと、トンボはいないか目をスキャンさせると同時に、水は澄んでいるか濁っているか、水草はあるかないか、水生昆虫の天敵となる魚類やカエル、カメなどがいないかなど、トンボにとっての生息条件もチェックするのが習慣になっています。

今回の池は、抽水植物・沈水植物こそ見当たりませんが、浮葉植物のヒシが水面の半分ほどを被っており、若干期待を持たせます。
池の水はやや濁り、鯉が泳ぎ回り、時たまウシガエルの鳴き声がする点はマイナスポイントです。

そんな池ですが、土手(堤体)の水辺の草むらに慎重に足を運ぶと、元気に飛び交うイトトンボ達にまじって、1頭のサナエトンボの姿が目にはいりました。

コサナエ Trigomphus melampus (Selys, 1869) ♂です(写真2)。

コサナエ♂5月末(1) 
写真2コサナエ Trigomphus melampus 

私は長く北海道に住んでいましたのでコサナエを目にする機会も多く、今回は旧友と再会した思いです。

左前翅の先を除いては、翅に汚れがなく、成熟したばかりのフレッシュマンであることがわかります。
この池をほぼ半周した中で♂をもう1頭見つけましたが、やはり新鮮な個体でした。

この日は、車での移動もはさみながら、ほかにいくつかの溜め池を回りましたが、そのうち一つの溜め池(写真3,4)でもコサナエが観察できました。

沈水植物のある溜め池(2017年5月末)(1)
写真3.沈水植物の繁茂する浅い池(上流側を望む)

沈水植物のある溜め池(2017年5月末)(2)
写真4.沈水植物の繁茂する浅い池(堤体部)

この池は、やや浅くて広く、水も比較的澄んでいて沈水植物が豊富な池です。

この池を一周する中で見つけたコサナエ3頭のうち2頭(いずれも♂)は、石積みの岸のその石の上、あるいは石積みの下の土砂の岸面に水平に静止していました(写真5)。

コサナエ別♂5月末 
写真5.土砂の岸面に静止するコサナエ♂

土砂の岸面に水平に静止とは!
コサナエは草や木の葉の上でなくてもへっちゃらなのですね。
北海道ではあまり見られなかったシーンです。

そして最後の1頭は、この日見たコサナエの中で唯一の♀で、堤体部の土手の草木の葉の上に静止していました(写真6、上段)。

コサナエ♀5月末(1)
写真6。コサナエ♀。後半身挙上をする前と後。

写真を撮ろうと近づくと、私の前で体の後方を高々と持ち上げました(写真6、下段)。
後半身を垂直近くまで持ち上げたスタイルはオベリスク姿勢*と呼ばれますが、そこまでの上げ方にはなりませんでした。
しかし、この日、陽射しが強く気温も上がっていましたので、胴体への太陽光のあたる角度を低くすることで、体温調節をねらった行動と考えられます。

私がこの♀の真横になるように少し移動してカメラを向けたら、コサナエさん、こちらにチラリと目線を送りました(写真7)。

コサナエ♀5月末(2)
写真7。同じコサナエ♀。

なにか、撮影会のモデルを連想させるようなしぐさでした。

最初の池(ヒシが生育)では、コサナエの他の不均翅亜目のトンボは見られませんでしたが、イトトンボ科2種とアオイトトンボ科1種を観察することができました。

また、2番目の池(沈水植物繁茂)では、コサナエのほかに、イトトンボ科、トンボ科が2種ずつ、そしてヤンマ科の勇壮な姿もキャッチすることができました。

それらの元気溢れる行動の様子については、次回以降の記事でご紹介刷る予定です。

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*注:オベリスク姿勢については、以下のように、過去記事でも取り上げています。

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