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2014-11-07 (Fri)
今日(11月7日)、好天の中、さいたま市西部の樹林のある園地にトンボを見に行きました。

さすがに、めっきりとトンボの数は減りましたが、このオオアオイトトンボ*(下の写真)はまだ現役で活躍していました**。

オオアオイトトンボ ♀
 ↑クリックで拡大します。

♀のオオアオイトトンボは写真右下***のように、腹部第9節が(アオイトトンボ♀とくらべて)肥大化していて、横から見るとポパイの二の腕の力こぶのように盛り上がっています(写真左下の白矢印で指示した部分)。

それもそのはず、オオアオイトトンボは、他のイトトンボが草の茎や葉、朽木に産卵するのに対し、硬い樹皮で覆われた生きている樹枝に産卵するからです。

このブログの以前の記事「アジアイトトンボの産卵」の中で、イトトンボは「腹部第9節の中にある丈夫な二つの筋肉を動かすことで、産卵弁内片が腹端方向に突き出したり戻ったりします。産卵弁腹片もそれに引きずられて一緒に前後に動き」、産卵弁の集まりである産卵管が植物組織の中に突き刺さり、その直後に卵が産み付けられることを書きました。

硬い樹皮やその下の樹木の組織に産卵管を突き刺すには、それに応じて強大な筋肉が必要になります。

漫画のポパイは、筋トレによって強靭な筋肉を身につけたに違いありません。この場合、筋肉の強靭さは後天的に身につけたものです。
一方、オオアオイトトンボの産卵のための筋肉とそれを支える隆々たる外骨格は、親から受け継いだDNAの中にすでに刻まれている、先天的なものです。

したがって、オオアオイトトンボ♀は、スポ根漫画「巨人の星」の主人公のように無茶なトレーニングを強制されることなく、普通に食事をしているだけで太い筋肉が出来上がってくれるに違いありません。

もし、勉強もDNAだけでできてしまうなら、学習塾も受験勉強もいらなくなり、遊んでいても一流大学に入れてしまうでしょう。
おっと、それでは全員が一流大学に入学してしまいますね。

お後がよろしいようで。。。

注:
*オオアオイトトンボ(学名:Lestes temporalis)の種小名temporalisには「時間の」、「一時的な」、「現世の」という意味もありますが、どれも今一つピンときません。もうひとつ「側頭筋」という意味もあることから、♀の肥大化した(産卵のための)筋肉から、このヒトの頭蓋骨の側面を覆う巨大な咀嚼筋を連想して、Edmond de Sélys Longchampsが命名したのかもしれません。分布は、日本とロシア、朝鮮半島となっています。
属名Lestesは、古代ギリシャ語のλῃστήςの音訳で、意味は「盗賊」、あるいは「山賊」と、あまり芳しくありません。背景に紛れる緑の衣装をつけて、ピタっととまっていることが多いからでしょうか。それでしたら、「忍者」のほうがピッタリですが!? 属の命名者William Elford Leachが忍者のことを知っていたとしたらら、もしかしすると属名はNinjaに??

**今日は、ほかにアキアカネも見かけましたが、こちらのほうは高さ1メートルほどの木の枝にとまって日向ぼっこしながら、時たまオヤツになる小虫を見て飛び立っていました。

***同一個体が別の植物にとまり替えたところをほぼ真横から撮影したものをトリミングしたものです。


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